気を流す木。正位置を思い出したいときに、この曲を。
生きていれば、萎れてしまうときもありますよね。
ひとりで頑張らなくてもいいんです。
安全な場所で立ち止まって、大きな存在に素直に甘えれば、一瞬でエネルギーが流れ込んでくるのですよ。
柳の樹の下で
背高のっぽで幹はスリム
威圧感なく柔らかい気を放つ
柳の樹
暖簾をくぐるように
「ごめんください」と入れてもらう
長く垂れ下がった
ドーム型の枝葉に囲まれてみれば
守られたシェルターから覗くように
隙間から世界が遠く見えた
空気の雑味が
フィルターにかけられて
細かすぎるほど滑らかな風だけ
ほんのり中へ届けられる
サラサラの髪の毛を
撫でるような感触を持つ
若葉色の細長い葉たち
先端の一束をそっと握れば
穏やかな息遣いの
リズムが流れてきた
同調していく呼吸とともに
気づかぬうちに
溢れていた涙が意味したのは
守られている絶対的安心感なのか
安全地帯は別世界への入り口へと
すり替わったと気づいたのは
元の世界へ戻ったあとだった
♠ composer’s note
息ができない。
自分という火が消えてしまいそう。
そう感じると、助けてもらいたくて会いにいく存在。
柳の木。
名古屋市の鶴舞公園には、噴水の横に美しい3本の柳の木がある。
そっと幹に触れ、挨拶を交わし、風を感じて佇んでいると、まるで、しおれていた花が水を吸って生き返っていくような感覚になる。
柳の木から溢れる優しさが心を包み、そこはまさに聖地なのだ。
そこでは1秒がコマで見えるような、特別な時間が流れている。
たくさんの葉を下げた長い枝のおかげで、視覚化される風。そして、歓喜で飛び跳ねる木霊たち。
本当に優しい木。
大切な柳の木たちに敬意と感謝を込めて、この曲を捧げます。
ホッとできる、音楽を♪
曲名:柳の樹の下で Willow Tree
発売日:2022.07
曲の長さ:6’49”
主な楽器:ピアノソロ
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