TOMO SAKAI

雪だるまの一生 A Life of Snowman / op.020


 

雪遊び。無邪気な心を取り戻したいときに、この曲を。

大人になると、色々な事を考えすぎて、自分の気持ちを素直に表現できないこともありますよね。
たまには、喜怒哀楽を思いっきり出してもいいんです。

人間らしい正直なところこそ、人は魅かれるものですよ。

 

 

雪だるまの一生

 

白い粉雪がはらはらと舞う

 

小さな手袋がやさしくすくい、
太陽にかざして輝きを見る

 

惜しそうに握りつぶし、
夏に遊んだ
泥団子の記憶をよみがえらせ、
まん丸の小さな玉と、
大きな玉を磨き上げた

 

同じ背丈の雪だるまは、
目も、口も、鼻ももらい、
にっこりと微笑みをうかべる

 

「Tanzen! Tanzen!
(踊ろ!踊ろ!)」

 

陽が傾くころ、
雪だるまの周りには、
硬い地面ができあがった

 

去ってゆく後ろ姿を、
いつまでも見送り、
何度も、何度も足跡を数えた

 

 

composer’s note

子供の頃、スキー場へ行けば、必ず雪だるまを作った。
雪国に行けばもちろん、都会でも雪が積もると、今でもついつい作ってしまう。

作っているときはウキウキして楽しいけれど、カワイイ雪だるまを残して立ち去るときは、いずれ溶けてしまう寂しさを思って、毎度せつなくなる。

小さな子供に白い雪が命を吹き込まれ、友となり、ふたりは飛び跳ねて踊る。そして、やがて消えてしまうであろう、取り残された雪だるまの寂しさ。そんな物語りのあるピアノソロ。

子供の頃の無邪気さを思い出せば、冷たい雪が姿を変え、サンタクロースのように、ぬくもりを届けてくれるだろう。

ホッとできる、音楽を♪

曲名:雪だるまの一生 A Life of Snowman
発売日:2014.02
曲の長さ:7’27”
主な楽器:ピアノソロ

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