TOMO SAKAI

雪と少女 Snow and a Girl / op.006


 

暗闇の中で。一筋の光を見つけたいときに、この曲を。

進んでも進んでも出口がなくて、気力を失ってしまいそうになることもありますよね。
思い切って、目線を30度上にあげてみてもいいんです。

ほんの少しだけ、いつもと違う景色は、別世界へと繋がっているのですよ。

 

 

雪と少女

 

薄暗い部屋の真ん中に
少女がひとり
座っている

 

ふわりとした
スカートからのぞかせる
白い靴下を見つめながら
小さな木の椅子を揺らしていた

 

やがて、
部屋へ差し込む一筋の光をたどり
窓のほうへ振り返ると
チラチラと舞う雪が
目に飛び込んできた

 

思わず窓辺に駆け寄り
背伸びをして
両手でガラス戸を押し開けた

 

闇夜の空から落ちてくる
わたのように柔らかい雪

 

差し伸べた小さな手のひらに
次から次へと舞い降りる

 

いつしか取り戻した笑顔を
やさしく月は照らしていた

 

 

composer’s note

深い暗闇にいるときは、1点でもいいから光が欲しいと切に願う。

でもそんな光は、遠いところにあるのではなく、本当はとても近くにあるもの。灯台下暗し、というように、ただ顔を上げるだけでいいのかもしれない。

小さな女の子が、ささやかな光を見つけるだけで、沈んでいた心は晴れやかになる。そうして小さな光をたどっていくと、その先には美しい景色が広がっている。そんな心の変化をたどる音楽。

まだ気づいていない光を、見つけてみよう。

ホッとできる、音楽を♪

曲名:雪と少女 Snow and a Girl
発売日:2011.12
曲の長さ:2’14”
主な楽器:ギター・ストリングス

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