縁側で。頭を冷やしたいときに、この曲を。
生きていれば、気持ちだけが先走ってしまうことも、ありますよね。
そんな時こそ、ひと休みしてもいいんです。
しばらく風を感じていれば、心と頭が同じリズムを刻むようになるものですよ。
夕涼み
そっと縁側に腰を下ろすと、
見慣れた庭が姿を消す
まるで、
足を踏み入れてはいけないような
「涼」という名の空間が、
そこにある
一筋の風がさらりと頬をなで、
垂れた前髪を軽く揺らし、
風鈴をリリンと鳴らして去ってゆく
響いた音を名残惜しむかのように
麦茶の入った切子ガラスが
氷をカランとはね返す
音の道筋は空へと続き
こぼれる夕日に目を誘う
吸い込まれそうな夕焼けの空から
私を連れ戻そうと
新たな風が、また、
風鈴を揺らす
「リリン」
「カラン」
陽が落ちる
♠ composer’s note
日本人には、耳や目で季節を感じる豊かな感性がある。
音で涼しさを演出する夏の風物詩、風鈴。
鈴のようにキンキンした感じがなく、丸みのある柔らかい音がいい。この現代でも嬉しいことに、風鈴はなくなることがない。
人は、一日に何万回も思考する。けれど、風鈴のリリンという音を聴くと、自然にそちらへ意識がいく。たまに余白を作ってあげれば、心と体も元気になるもの。
ゆったりとした涼しげな音楽。意識して思考をストップさせ、心をクールダウンしよう。
ホッとできる、音楽を♪
曲名:夕涼み A Cool Evening Breeze
発売日:2011.07
曲の長さ:4’12”
主な楽器:ピアノ・オーケストラ
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