TOMO SAKAI

苺色の月 Strewberry Moon / op.036


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苺色の月

 

南東の夕空に現れた
輪郭の薄いイチゴ色の月は
アイスクリームのように溶けてきて
ボクの頭の中に流れこんだ

 

トロトロの液体が
薄ピンクに染めていき
角ばった脳みそを丸くして
もはや元が何だったか
わからなくなる

 

ようやく見つけたボクだけの正解は
いつも続きがあるんだ

 

キミから見れば
ただ一つの真実なのに
ボクの眼差しが
32度と33度と違うように
ボクには数え切れないほどに見える

 

特別な今日が
キミには同じ日かもしれない
それとも
キミには毎日特別なのかもしれない

 

新たにできた回路は
キミに溶かされては生まれていく
ただ心地よく
ただ心地よく

 

毎晩キミの姿を探すのは
同じでないキミを
ただ見たいからかもしれない

 

 

♠ composer’s note

我々が月と呼ぶものも、毎日静かに姿を変えている。
時には驚くほど別の姿を見せ、それをただ”月”という同じ呼び名で片付けてしまうのはおこがましい気持ちにもなる。

月は月、太陽は太陽、空は空、風は風・・・
言葉にとらわれるとそれは一つのモノになってしまうけれど、本当は何もかもが瞬間瞬間で異なるもの。
視点がほんのわずかズレるだけで景色はちがう。それが裏側や真上からなら全く別物にも見えるだろう。

自分が見えている景色は、たいてい自分が定めた小さな小さな枠の中だけ。その枠をズラし、新たな景色を見せてくれるのが、毎晩ちがう姿を見せてくれる”お月さま”。

日本昔ばなしの影響か、かぐや姫のような天女がそこには見える。琴や尺八の和楽器が作り出すサウンドが、刷り込まれた日本の血を思い出させてくれる。

優しい微笑みにつられて、うっとりとしながら、足踏みしている場所から連れ出してもらおう。

ホッとできる、音楽を♪

曲名:苺色の月 Strewberry Moon
発売日:2021.11
曲の長さ:7’24”
主な楽器:尺八・琴・ピアノ・ストリングス

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